いまどき、ありとあらゆる業種の人が「書けない」という悩みを持っています。特に副業でライターやブロガーを目指している人にとって、致命的な悩みです。この本では、「歩くときは右足の次に左足を出す」というプロセスが言語化されており、どんな人間でも一定の文章力を身につけることができます。
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いい文章とは何か
最後まで読まれる文章、つまり完読される文章がいい文章であり、わたしたちが目指すべき文章です。
では完読される文章を書くためには具体的にどのようなことをすればいいのでしょうか?
完読される文章に必要なことは、美文や難解な語句ではありません。
重要なのは、文章の構造を意識することです。
- 言葉づかい
- ロジック
- 事実
この3つを順番に積み上げていく思考が最も大切です。
今目で追っている文字列、言葉そのものが一番表層のレイヤーであり、その下には言いたいことや伝えたいこと、こうだからこうなのだというロジック(論理)のレイヤーがあり、最下層には出来事や日付、名前、場所などといった事実のレイヤーが横たわっています。
どれだけ表現豊かな文章を積み重ねても事実に誤りがあれば0点であり、一方で事実に誤りがなく論理的な文章なら合格点が与えられるのです。
表層の言葉づかいだけでなく、ロジックと事実に注意することが大切です。
書くまえに準備をする
完読される文章を書くためには、文章の構成が大事であり、書く前の準備でほとんど文章が決まってしまいます。
文章のプラモデルを作る
あんたは粘土と絵の具だけ渡されてガンダムのプラモデルを作れますか?おそらく不可能でしょう。しかし、プラモデルを渡されてガンダムを作ってくださいと言われれば、なんとか作ることができますよね。それはパーツがあり、説明書があり、完成予想図が載っているからです。
文章も同様であり、先にテーマと骨子を立てることで文章力が大幅に上がるでしょう。
テーマとはその文章で何をいうのかという目的です。
骨子とは「何を」話すか、「どれから」話すか、「どれくらい」話すかということです。
これらをあらかじめ書き出すことで文章の組み立てが大幅に楽になるでしょう。
テーマは要約ではありません。自分なりの切り口を入れると読者を惹きつけるアクセントになります。
基本構文はサビ頭
文章の構成順の基本としてサビ頭があります。音楽では曲の始まりがサビから始まるのと同様に、文章では「大事な話題から言う」つまり結論を文頭に持ってくる構成です。
結論
問題提起
状況説明
付帯情報
最初に結論を持ってきて、読者の関心を惹きつけることはネット社会において必要なこととなってきました。このときターゲットとしている読者に刺さる結論を持ってくることが大切になります。
読み返して直す
読み返して文章を直します。このときデパートの店員になってつもりでその文章の説明をしながら見返していくと、間違いやより良い文章を発見できるでしょう。
意味、字面、語呂の3点から文章を読み直していくと、文章はより綺麗に読みやすく洗練されていきます。意味は黙読して違和感を感じないこと、字面は目で追って疲れないこと、語呂は音読して言いやすいことを目標としましょう。
重複のチェック
文章を書いているとさまざまなスケールで重複を起こします。そのスケールは
単語レベル
文節レベル
文型レベル
段落レベル
記事レベル
となります。
段落レベルの重複までは読み返して違和感を覚えやすいのですが、段落、記事レベルとなるとより高い視点で見ないと見落としがちです。文章を定型化してしまうと陥りやすいので気をつけましょう。
もっと簡潔な文章を
完読してもらう文章を書くために、読者に負担をかけないことを意識しましょう。
- 接続詞
- 重複
- という
- 代名詞
- 修飾語
これらは思い切って削っていきます。こうすることで文章のリズムが上がり、言いたいことを明確化できます。
係り受けを近づける
受動と能動をはっきりさせる
ぼんやりしたワードをはっきりさせる
企画、作品、番組、プロジェクトといった言葉は便利ですが、本来必要な言葉を濁してしまいます。ぼんやりワードをはっきり書けば、読みやすい文章になります。
読んでもらう工夫
具体的なエピソードを書く
独自性はオリジナリティを生み出します。著者の気持ちを伝えるため、他のライターとの差別化のため、具体的なエピソードを入れることが効果的です。
数字を入れ具体性を上げる
まとめ
- いい文章とは完読される文章
- 書く前の準備が最も大切
- 読み返して修正する
- 読者への負担を減らす
- 読んでもらえる工夫を加える
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